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当社は 機械工具商 (有)つぼい として40年以上になりますが
その中でメインとして販売してきたのが -- 板金工具 -- です
どこにナイフショップとの関連があるのか?
それは 鋼です! ハイス鋼/D2など ナイフと同じ材料が惜しみなく使用されています
しかも その歴史は 日本でのナイフの歴史よりも古く 世界に冠たる日本の鋼で世界一です
世界中で 日本の[板金鋏]を超えるものは有りません
柳刃 ニューエグリ ブリキハサミ

左から[種光SLD柳刃][鶴光ニュー曲り] 右の三本は[スーパーハイス柳刃][SLD柳刃][SLD直線切]
特にハイス鋼を使用した[スーパーハイス]は職人さんから絶賛されている高級品です
また SLDはD2を使用し 軽やかな作業性を持っています
ちょっと変わった形状の[ニュー曲り](エグリと言います) 小さな丸穴を開ける時に使用します


あまりにプロフェッショナルな工具では有りますが 刃物の話の上では避けて通る訳にはいきませんね
ナイフではお馴染みのステンレス鋼の鋏も有りますが やはり炭素鋼には切れ味では及びません
それでも ステンレス鋼の必要性は 勿論 防錆性です 
うかつに錆びた鋏を使うと「銅板」等が もらい錆して 折角の作業が台無しになる事もあります

 ご質問/ご注文がありましたら お気軽に下記のメールからどうぞ!
「掴箸」「唐上鎚」「当て金」「金床」等 板金工具も全て扱っています
                                              
掴箸 平掴 菊絞り
掴箸「つかみ」です
刃幅が9mmから
 75/90mmまで
  幅広く寸法があります
こちらは「平つかみ」
 名前の通り「平」です
   寸法も多数あります
「菊絞り」
 キクシボリです
菊のように絞る時に
 使います
こちらも用途に合わせて
 長さが色々有ります
さんま 刃が長いです 名前は「さんま」です
 ちょっとおもしろいですね
  その名の通り 細身で長いです
「鎚」 これは板金に必需品です
「鎚」です
左は「唐上」(カラカミ)
 グラスファイバー柄
木柄の「唐上」
そして「ならし」です
昔からの 樫の木から
グラスファイバーの新素材に
変ってきました
衝撃が少ないです

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岡山県岡山市上中野2-12-27
TEL 086-241-0013
(有)つぼい

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さて その板金鋏の歴史を振り返ってみましょう

金切鋏の起源
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 今から約1,000年前の承平年間 「源順」が編集した「倭名類聚鈔」という日本最古の大百科事典に
鍛冶具として記載されている[波左美]は中間支点方法で国内に最初に登場した物とされている。
金属を切る"はさみ"としては、世界最古といわれるものにローマ時代の"はさみ"があり
刃が短く丈夫に出来  鉛や針金を切るのに用いられていた。
7〜8世紀頃 大陸から帰化した鍛冶工などの手によってもたらせれたものが
日本における最初の金切鋏であったと推定されている。これらを実証する物の一つに
正倉院御物の中に『金銅前子』という銅に金メッキを施し 濃厚な装飾をした中国的なはさみがある。
正倉院の御物の性格から仏花に使用したとみられるが、
形そのものは"かなはし"形で「倭名類聚鈔」に記載されている[波左美]の系統に属している。
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きりはしの語源
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 金切鋏のことを職人仲間では"きりはし"(切箸)と呼んでいる。
これは、千数百年の間 語り継がれ 言い伝えられてきた呼び名である。
古代の"かなはし"は一本の鉄棒を 中央から折曲げたピンセット形で
元支点式のもので 鍛冶火箸の焼けた金属を挟む金の箸であった。
(エジプトの象形文字の 火ばさみ(コの字)もピンセット形であった)
その後中国から伝わった「剪子」の はさみを「切る」 刃物の働きの「切る」という部分と符合して
"きりはし"という呼び名が生まれ代々職人や商人によって
受け継がれ取り扱う人々の特殊な感覚の中で呼ばれている。
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はさみの発達 壱
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 奈良時代までの金物の発展は生活の中よりも寺や城の建築にて繁栄をきわめたが、
平安時代に入ると著しい繁忙をきわめてくる 
794年に都が京都に移され 広大な平安京の構築 壮大華麗な大寺院の相次ぐ建設、
諸国から集まってくる人々の住宅等建築 土木の大工事がおこされ多勢の大工が集められ、
彼らが使用する工匠具の大需要を喚起し 建築や家具に付属する金具も必要になり、
鍛冶工の人数も増え、それに伴い販売機関が必要となり
平安初期に左京の東市と右京の西市に商業地が形整された.
こうした時代を背景として鍛冶具の波左美は実用上相当の発達を遂げた。
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はさみの発達 弐
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 旧幕時代には刀鍛冶/はさみ鍛冶が、余暇に切箸を作っていたが、
トタン板の普及や板金細工の発達につれて、専門家が出てきた。
トタン板の普及についてみると屋根の葺料として用いられたのがおもな領域で、
従来のカヤ・ワラ・杉皮・コバ・板・竹瓦・瓦の中へトタン材は広く使用され
明治20年代から40年代にかけ在来の草葺屋根より変わっていった。
草葺屋根は、瓦葺屋根と違い勾配が急な為に屋根構造の改変を伴うことから瓦は使用されず
トタン材は広く早く採用された。
又、トタン材は棟や庇、長屋門、納屋土蔵の屋根にも取り入れられた。
以上の状況であったから切箸製作の権威者も盛久、種光、久光と、出て
明治、大正、昭和と名声を博した。又、切箸利用は欧米からの亜鉛引鉄板、錻力板、等により
一層刺激され、その後全国都市の区画整理、関東大震災、第二次世界大戦等に
より、めざましい板金工業の発展ぶりをみせ今日に至っている。
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ハガネの発明
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 19世紀自然科学の時代、はさみの世界は鋼の有効性を見出し 商品材 材料面の進歩を
一層飛躍的なものとした。中世まで鋼は製法幼稚さと 困難さのため貴金属扱いされていたが、
1740〜70年にハンソマンが鋳鋼と坩蝸鋼を発明し つづいて1865年頃
ベッセマーによって銑鉄より鋼を作りだし 1867年ジーメンスが平炉製鋼法を発明し現在に至っている
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刃物鋼としてのステンレス
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 鉄に別の金属を合金すれば錆びにくくなると言う理論により、百十数年前により研究され
白金合金を作る等いろいろな手法が用いられたが 
1904年フランスのL.ギレーによって鉄にクロムを13%加えると表面に薄い酸化鉄の皮膜ができ、
鉄に錆の比較的出来ない 良い状態に保てるという発見がされた。
ただし鉄とクロムだけでは焼入れできず、炭素を加え今日に至っています。
現在市販されている さまざまな刃物は熱処理の問題から脱皮できず
ステンレスの特性を十分生かせないままになっている。
(防錆性を強くすると刃物性が失われる事)
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はさみの原理について
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 刃物は薄ければ良いと思われがちですが、二枚刃にしたときはほとんど切れません。
はさみは 1.裏のスキ 2.ソリ 3.ヒネリ の3要素が
切断物に合った時切れ その寿命を持たせるのがハガネであり焼入れです。
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鋏の種類について
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 抉刃 (エグリバ) 流し台の水落とし、雨桶の水落とし等の穴あけに使用されます。
 柳刃 (ヤナギバ) 細工加工の主力商品で直線・曲線等広い用途に使われます。
 直刃 (チョクバ)  直線切り専用で長物切断時に使われます。
 立切刃(タテキリバ)柳刃と直刃の併用型のうえに逃げがあり、
             手の入りにくい個所等にきわめて有効です。

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